わたしの幸せSTORY 第10話
おうちディナー お願いします
4月前半の慌ただしさが静かに遠ざかった頃
帰り道、ふと見上げた空はまだ少しだけ明るくて、
軽く目を閉じると、風が心地よく通り抜けていった
駅前のお花屋さんにはチューリップ
春の訪れを感じながら、夕飯用に少し良いチーズとワインを買った
―ただいま
玄関を開けた瞬間、部屋のあたたかさにほっとする
慌ただしい日々が続いたからこそ、ただ“帰ってきた”だけでじんわり嬉しい
新年度が始まったばかりの休日
久しぶりに余裕のある夜に、
夫が自慢の“なんちゃってコースディナー”を振る舞ってくれる
今日のメニューはなんだろう
ワクワクしながらパンにナイフを入れると、
ざくりと音がしてドライフルーツの香りがふわりと広がった
さっき買ったコンテチーズをスライスし、クリームチーズと一緒にお皿に盛る
夫が作ってくれた夕食に合わせるのは、夫婦お気に入りのセーグルフリュイ
ライ麦の味がしっかりしたパンは、甘さ控えめで食事にもぴったり
そのまま食べてもいいんだけど、少し香り高いコンテチーズや
なめらかなクリームチーズと合わせると、いつものディナーがより一層、
ぐっと贅沢なものになる
テーブルの上には夫特製のビーフシチューとサラダ、それにセーグルフリュイとチーズ
買ってきたワインと共に、ディナーが始まった
セーグルフリュイの酸味と、コンテの深いコク
そこへワインの余韻が静かに重なって、ばらついていた心のリズムがすっと整っていく
パンとチーズ、そしてワインを楽しむ、久しぶりのゆったりした時間
慌ただしい日々を越えてきた自分へそっとありがとうを言いたくなった
―今日のチーズ、このパンにすごく合うね
―これこそご褒美だね
ビーフシチューも美味しいし、パンも最高!
また定期的に、お家ディナー、お願いします!
―仕方ないな〜、今度は何にしようか
まんざらでもない表情の夫を笑顔で見つめながら、
ゆっくりと 流れる夜の余韻に幸せを噛み締める
セーグルフリュイの香りに包まれ、私はそっと深呼吸した
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「お客さまが幸せであるからこそ、わたしたちも幸せで在る」という想いを、
これからも大切に商品を届けてまいります

